明善高校管弦楽部第33回定期演奏会
MEIZEN High School ORCHESTRA
The 33th REGULAR CONCERT
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 「スラヴ行進曲」
 組曲「仮面舞踏会」
 交響曲第4番 ヘ短調 op.36
・Conductor
 Ohtsu Kzuhiro Tsutsumi Hirotsugu

・3rd MARCH 2005 open/13:30 start/14:00
・ticket reserve.700yen doors.800yen
・ISHIBASHI Cultural Hall
・Inquiry phone.0942-32-5241
 (MEIZEN High School)

地元明善高校の定期演奏会のお知らせ。
高校には珍しいオーケストラ部の定演。久留米は音楽の街という色が濃いが、確かに学校関係ならずともアマチュアの吹奏楽はとても盛んな街だ。高校でオーケストラ部があるのは県下でも少ない。

先日、初めて明善の卒業式なるものに出席させて貰った。明善には全日制と定時制があり、近年は一緒に卒業式をやることになっている。淡々と進む式次第を聞き流していたが、まいったのは卒業生の答辞。

送辞・答辞とも全日、定時のそれぞれからひとりづつ述べていく。全日の卒業生の答辞を聞きながら、そのはっきりした言い回しや文章内容にさすがにしっかりしていると感心していた。う〜む・・ここは平成の予科連みたいな処だなと思った。いや、決して皮肉ではなく、校是としての「文武両道」の名に恥じることなく、部活をやっている生徒の割合は公立としてはかなり高いようだが、事実早朝から暗くなるまでびっしりとスケジュールが詰まっている。学校週五日制など何処の話って感じ。

オケ部に入っている我が娘は、ほとんど休みがない。休日も毎日弁当を持って学校へ行く。早起きして毎日弁当を作る母親の努力にも頭が下がるが、本当に1年に360日以上は学校に行っているのではないかと思う。

何処の学校でも吹奏学部は文化部とは云えないという話はあるが、実際にここのオケ部のそれは体育系クラブよりもハードなんじゃないかと思える。朝から晩まで鍛われてるって感じ。今時珍しい高校です。

さて、その卒業生答辞。全日に続いて定時の卒業生による答辞の内容は、同じ高校生でもまるで環境のちがう自らの家庭の話に始まって、それでも卒業までどうにかやり遂げた必至の思いが切々と伝わってくる。内容は割愛するが、人間とはここまで強く生きられるものかと、強く感動した。

会場の体育館は全員が涙にくれ、粛々と進む式典の中、唯一その時だけは大きな拍手が湧いた。

後日、懇意にさせていただいている同窓会会長の話を聞くと、現在は卒業生、在校生がそれぞれに向かって読み上げるスタイルだが、数年前までは壇上に校長が立ち、送辞答辞ともに壇上に向かって述べていたらしい。直立不動で聞く校長は滝のように流れる涙を拭うわけにもいかず、それが一番困ったという。

ここの全日の生徒は少なくともそのほとんどが中流以上の家庭であることは容易に想像がつく。別に塾に通うとか云うことではなく、今の世の中、きちんと勉強をする環境であるという事は、家庭がそういう環境にあるという事だからだ。

そんな環境の子供達と、定時の生徒が一緒に卒業式をやるという事が素晴らしい。自らを顧みるという体験が自然に生まれているだろう。人間の本当のプライドとはこうして構築されていくものなのだと思った。

話が長くなりました。次週の定演を楽しみにしておきましょう。

明善高校公式サイト
http://meizen.fku.ed.jp/
石橋文化ホール
http://www.ishibashi-bunka.jp/index.html
保護者の個人ページですが大運動会など明善の様子が垣間みれます
http://www.su-chan.net/events/undoukai2004/ishizue.html

行ってきました。「明善高校管弦楽部第33回定期演奏会」

いやあ、しかし家族が中心とはいえ、結構な人気なんだね、明善オケ部の定演。1200席あまりの文化ホールは、見る見るうちに満員で立ち見が出るほど。現役の高校生にOBや客演も手伝って行うこの定演はオケ部にとって年間最大のイベントだと云う。

どの子も高校に入って初めて楽器を手にした者が多いときくが、なかなかどうしてりっぱなもんです。手前ミソで申し訳ないが私の娘も、高校に入って初めてバイオリンを手にした。定演の前日、ちょこっとひいているのを聴いたけど、いや毎日練習しているとはいえ、たった1年間でちゃんと音になっているのには驚いた。

県下有数の進学校である同校は、実際には3年生は随分早くから部活が制限されるようだが、この定演だけは別格らしい。

彼らの凝縮されたこの3年間が充実した毎日でありますように。


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