高校2年の娘がさかんに迷っている。この時期に3年の選択を決めなければならないからだ。それはとりもなおさず進むべき大学を決めると云うことになる。

子どもの夢はその年齢と共に絶え間なく変わってゆく。プロ野球の選手になりたいと願い、リトルリーグから始まってとうとう大リーグまで登り詰めたイチローや松井などはとても希な存在だ。

自分を振り返ってみても、同じ時期に将来何をやりたいか?何になりたいか?などと結論など出せなかった。

娘の話を聞くと、なりたくないものはあるようだがなりたいものはたくさんありすぎて一体自分がどの道を選べばいいのかさっぱり結論が出ないらしい。叔母の影響か医者になりたかったときもあり、法律家になりたかったときもあり、CGデザイナーになりたかったときもあり、脚本家になりたかったときもあり・・・と、くるくると変わっていく。たぶん、どれにもなりたいのだろう。そんなところは私にそっくりかも知れない。

今回の進路決定で取りあえず出した結論は、芸術工学部。・・・現時点での成績からずれば志は超高い(汗)。高いのは結構だが、担任に相談すると、すでにその学部を受験するために必須の「物理」を選択していないことが分かった。

それならばともう一つ候補に挙げたのがなんと理学部。大学の学部の内容はよく知らないがどう考えてもまるで違う進路だということは分かる。

なぜ?と聞くと、今選択している教科から選ぶとするとそこしか無いという。担任からは2年生で選択していない教科があると、合格は無理だと云われたようだ。

「どうしたらいい?」
聞かれた私は何と答えてあげたらいいかちょっと考えた。

「今、必要な約10科目の平均でどれくらい取れている?」
「50%ちょっと」
「合格に必要な目安は?」
「70%くらい」
「・・・選択している科目でねらえる学部の方を選んで今から普通に勉強を続け、知識や理解力を付けていってもその70%という点数を達成するのは、とても困難なことだと思う。たぶん60%くらいにはなれるかもしれない。選択をしていない行きたい学部を目指すのはそれよりもはるかに困難なことかも知れない。だが、いずれにしても必要な70%の数字を達成するためには、反発力が必要だ。今、不利な状況にあるのならそのハンディをバネにしてガンバレばいいじゃないか。伸びきった60%のバネはどんなに頑張っても70%には届かない。しかし、50%以下のバネでも、ぐっと踏みつけられた反発力があれば70%を超えることが出来る」

そう、けしかけてしまいました(笑)

云うは易く行うは難し。しかし「とりあえず」行けそうな処を物色するよりも、どんなに困難でもその時に決めた自分が目指す目標に向かって前に進んで欲しい。仮に目指すところに行けたとしても、その先にどんな挫折やまた出会いがあるか分からない。道が変わっていくこともあるだろう。人生ではその時その時の決断をいつも自分でしなければならない。周りにアドバイスを求めることは出来ても、最終的には自分で決めなければならない。

これからの娘の頑張りに期待もし、どんな応援もしてあげたいですが、やるのは本人。親に出来ることは子どもの決断をじっと見守ることだけかも知れません。

フレーッ、フレーッ!ガンバレッ!


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