October 07, 2009

宇宙帆船の夢

ソーラーセイル 来年打ち上げ予定の国産H-IIAロケットで金星探査機(PLANET-C)とともに、ひとつの小さな実証機が打ち上げられる。その名は「IKAROS」

子どもの頃、図書室の本という本はとにかく全て読みまくったが、中でも低学年の頃好きで何度も読んだ本はベルヌや海洋冒険モノだった。海賊船の話とかには特に大好きで片っ端からワクワクしながら読んだモンだ。

以来、海と船、航路を定める星、そして宇宙へと少年かもめの夢は膨らんでいった。いつかは船の舳先に足を懸けて水平線の彼方を見つめながら航海に出たいと思っていた。

なぜか、その時の船というのは近代的な船舶でもかっこいい軍艦でもなく、横帆式のクラシックな帆船のイメージしかない。機械的にスクリューを回して、ワシワシ進んでいくというのは反則って気がするのだ。

「宇宙帆船」

ずいぶん前に現実にソーラーセイルの話を聞きつけたときにも、小さい頃と同様に頭の中はたちどころに夢想で一杯になった(爆)

せっかくだから、宇宙船の形はクラシックなそれにして貰えないだろうか。組立は軌道上でやるんだろうか。帆を展開した後、スペースデブリにやられて穴が開いたらどうするんだろう。帆の構造を物理的なモノではなく、電気的な幕構造の展開にして、光子のような極小微粒子は捕まえることが出来るけど、でかいモノはスルー出来るようなのは開発できないのだろうか・・・などなど。想像力は無限に広がっていく。

JAXA(宇宙航空研究開発機構) [www.jaxa.jp]


ソーラーセイル ・・と、少年かもめの話はおいといて、JAXAのミッション、IKAROSとはInterplanetary Kite-craft Accelerated by Radiation Of the Sun・・ストレートに訳すると「太陽による放射で加速された惑星間の凧」てな感じだが、無理矢理語呂合わせとはいえ「イカロス」とはよく名付けたもんだ。

イカロスはギリシャ神話に出てくる蝋で背中に羽を付けて太陽(アポロン)に近づこうとして蝋が溶けて落っこちたとか云う話だったと思うが、この実証機の目的は世界初の「ソーラーセイル」の実験。

この手の実験機は数年前に確かアメリカ?で打ち上げようとしてロケットトラブルで失敗した。日本は5年前に小さなロケットで同様の直径10mの帆の展開実験を一度成功させている。今回が宇宙空間で行う世界初の実験になるんだと思う。

この衛星に積んでいるのは、広げると20m四方にもなるポリイミド樹脂製の超薄膜。厚さはわずか0.0075mm!これと同時に厚さ0.025mmのアモルファスシリコン製の太陽電池も貼り付けている。

2010年代後期に予定されている第2弾では、さらに大きな50m仕様というソーラーセイルと実際に高性能イオンエンジンを搭載した衛星が登場する。目標は木星とその軌道上のトロヤ小惑星群などへの外惑星ツアー。NASAのボイジャーなどこれまでは大型ロケットと、原子力電池を積み込んだ数トンクラスの大型衛星でしか為しえなかった深宇宙への探査活動が一気に軽量小型化し、身近になってくる。如何にも日本らしい。

「お茶の水博士!科学って愉しいですね!」

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