*slide show, PC-mode only

連休最後の日曜日、奥八女に行く。最近はみんな裕福に?なったのか、イベントや休日にはどこもかしこもものすごい人が押し寄せる。何年か前、黒木の藤を観に行ったときなんか、黒木どころかずっと手前の矢部川さえ越せない渋滞。とっととあきらめて他の場所へと行った思い出がある。

だからといって、タイミングを外すと特に花なんかは散りはじめの少々残念な姿しか拝めない。この日も一応、黒木には行ってみたが案の定。渋滞もなくスイスイだったけどね。

ということで藤棚の先から登ったところにあるグリンピア八女へ。ここもずいぶんと久しぶりだったが、園内のきれいに剪定されたツツジやシャクナゲは見事だった。久留米の森林公園はもうすっかり散りつつあるが、ここのはまだふくよかな蕾をつけたものも多かった。

奥八女に行ったついでにリニュアルされたお茶の文化館に足を伸ばしてみたが、時間が遅く残念ながら本日閉店。そのまま母の故郷、旧星野村九重ノ花へ。故郷は奥八女も奥八女、星野村の一番上にあるのだ。

わたしは久留米生まれの久留米育ちだが、ここには小さい頃から春夏冬の休みの度に長々と遊びに行っていた。ノスタルジックな思い出が、緻密に、今もありありと思い出すことが出来る、わたしにとっての故郷でもあるのだ。

跡継ぎがおらず、昨年には空き家となった旧家は危険なため取り壊すことになったと聞いてはいたが、はたして懐かしい故郷の家はその土台だけを残し、雑草の茂る空き地になっていた。

毎回、10人以上の孫が集結し、大賑わいだった本家。今見ても結構な広さだ。お隣の家はまだ健在だったが、どうやらこちらも長年人の気配がなくなっている様子。限界集落という言葉が社会に出て久しいが、ここもまたそうなのだ。

「パパの故郷、なくなっちゃったね...」
「...そうだね」

スライドショー(PC-modeで表示)画像の最後の藤は、ここへの道すがら道路に迫る絶壁沿いに自然に伸び上がった野生の藤。群生と書いたが、たぶん根元は1本、もしくは数本で、崖沿いに這い上がったものだと思う。人工の藤棚に長々と房を下げる黒木の藤も見事だが、見上げるように高々と這い上がる野生の藤もまた見応え十分だった。

誰もいなくなったけど、星野の自然は素晴らしい。きっとまた来るよ。



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