
今や久留米の老舗劇団の一つ、劇団「ゼロ」。昨年は残念ながら単独公演を打てず、新しい体制になって、どう変わっていくのか心配していたが、どうやら元気に公演の狼煙を上げた。
かって某氏が、青木繁、坂本繁二郎、古賀春江を生み出した久留米の画壇をさして「・・十人の画家が飯を食えるより百人の日曜画家が居る町の方がすごい。絵を描くことが好きな千人の子供達が居る町はもっと素晴らしい・・・」と宣った (*注) が、演劇の世界も同様。
画壇や音楽の世界のみならず、田中 麗奈、吉田 羊、石橋 凌、藤吉 久美子など今も第一線で活躍中の多くの久留米出身の演劇人がいるが、地元で活動を続けるアマチュア演劇にこそ注目したい。彼らはそれぞれに仕事を持ち、日々の生活の傍ら時間をやりくりして芝居の世界に身を投じている。
アマチュアで劇団として活動を続けるのは、なかなかヤワなことではない。稽古場を確保し、仲間を集め、公演ともなれば会場の確保からフライヤー、チケットの配布、広報と何でもやらなければならない。
地域から傑出した著名人がいることは、もちろん素晴らしいことだが、1円にもならないそんなアマチュア活動を続ける人がたくさんいること、それこそがその地域の文化の底力だと思う。自らの生き方や表現を世に問うこと、文化とはそんなアイデンティティをもってはかられるのだと思う。
みなさま、ぜひ彼らの公演を観に行ってください。よろしくお願いします。
■(*注) [文化の仕掛人 米替誓志の軌跡]より
■劇団ゼロ [Act-Zero+]
■くるめの演劇情報誌 [Actors Cafe']
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