*slide show, PC-mode only *スライドはPCモードオンリーです。悪しからず。

雨模様の日曜日、平成最後の天皇誕生日。今上天皇とほぼ同世代である手塚治虫展に行ってきた。今年は生誕90周年らしい。母と同い年だったとは、今の今まで気がつかなかったけど。

今日の世界を席巻するマンガ大国、ニッポンの隆盛は70年余の平和の上に成り立っている。会場いっぱいに展示されている直筆の作品の一部には、作者自身の、戦争が終わったという爆発的な嬉しさを表現した作品も。

あれも読んだ、これも読んだなぁ・・・実は手塚作品はほぼ全て読んでいる。展示会場の一角の壁一面にそれらのキャラクターが描かれていたが、流石に凄い量だ。戦後生み出されたその画期的なマンガ制作システムは、手塚以降の全ての作家に影響を与えたが、何よりこれら膨大な作品群を世に送り続けたというのが圧倒される。

自身の思い出には、それでもスランプがあったような事が書かれているが、亡くなるその瞬間までトップランナーであり続けた。

漫画を描く事がすこぶる上手かったわたしは、少年期、クラスの人気者だった。頼まれるまま、喜んでアトムや様々なキャラクターの似顔絵を描いた。犬や猫をマンガに描くときですら、手塚の作品に登場する動物が手本だった。図鑑に載っている写真では無いのだ。ライオンを描くとき手本にしたのは写真で見るリアルな姿ではなく、レオやシンバだったのだ。

鉄腕アトムに出てくる未来の街は、ほぼ現在と変わらない姿に見える。AIが登場してきた昨今、本当にアトムが生まれても不思議では無い時代。そうなると手塚治虫とは預言者のようでもあるが、多分、そうでは無い。

土木、建築、工業エンジニア、カーエンジニア、IT・・・それぞれがそれぞれのジャンルで手塚治虫の世界を実現させてきたのだ。あんな事やこんな事がほんとうになったらいいなと、鉄腕アトムの世界に倣ってモノを創ってきたのだ。

そう、僕らはみんなアトムの子さ。

♪耳をすませ ラララ 目をみはれ
 そうだ アトム 油断をするな
 心ただし ラララ 科学の子
 七つの威力さ 鉄腕アトム〜


九州芸文館開館5周年記念特別展 [kyushu-geibun.jp/4153/]




Clip to Evernote mixiチェック