福井 今年、第10回の記念大会は、午前中は結構涼しく、ランになる頃に陽が射してくると云うほぼベストなコンディションで無事に終了した。

2000年、第1回大会の産声を上げて今年でちょうど10年の月日が流れた。その2000年はトライアスロンという競技が初めてオリンピックの正式種目になった年で、その代表選手に選出された福井 英郎は、なんとこの筑後川大会の常連だ。

ワールドクラスの選手でありながら、メジャーな競技会でもない、この地方大会への出場をずっと続けてくれている。本当にありがたい。

この日もただ一人、2時間1分を切る力走で、まるで無人の野を行くがごとし。圧倒的なパフォーマンスを見せつけてくれた。この日完走した最後の選手のタイムが4時間半を越えているので、半分以下のスピードで駆け抜けたことになる。

福井選手のスピードは、なんというか得も云われぬカッコ良さだが、この競技の魅力はなんといっても「完走」が目標であることだ。同じ完走を目指す競技にはマラソンがあるが、トライアスロンには水泳、自転車、そしてランと、オールマイティなパワーが求められる。

トライアスリートにはナルシストが多いらしい(苦笑) この辺がマラソンだけをやっている者とは違うかもしれない。この過酷な競技にあえて挑戦し、完走することがナルシズムを強烈に満たすのかもしれないが、そうでなくとも自らへの強い自信と自負を生み出すことは間違いない。

トライアスロン年齢不問。

これもまたこの競技の面白いところ。80歳を過ぎても完走し続けた、かっての中尾友一さんの姿は見えなくなったが、それでも今年完走した選手の最高齢はなんと77歳だ。一番若い18歳の選手と同じコースを駆けて行く。

この日の気温30度、水温25度。例年に比べればいいコンディションだったとは云いながら、真夏のこの環境は選手の体力を激しく奪う。51.5kmのコース全体に点在するエイドの運営には、たくさんのスタッフの力が必要だ。毎年この大会に駆け付けてくれるたくさんのボランティアスタッフに心から感謝します。

我ながらどういうわけか、様々なイベントを仕掛けては長々と続けてやっているが、この大会も10年なんだなあ。来年はどうなるんだろうとは思いながら、やっぱりこの暑い夏に美しいアスリート達を応援しているだろうなあ。

筑後川トライアスロン大会 Official Site
[http://seagulls.co.jp/triathlon/]


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