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野中町のイワイスポーツサイクルが、100周年を迎えている。イワイさんとのおつきあいは長いが、自転車屋さんで100年ってスゴクないですか?

しかも、2008年に初めて福岡市進出、現在福岡市中央区高砂のZING2(ジンジン)と久留米本店の2店舗を展開、おそらくイワイ史上最高の人気を誇っている。海外著名ブランドの直営店を向こうに回し、今や業界屈指のお店である事は間違いない。

「細々とやってきたからですよ」とイワイさんは云うが、特に近年、トライアスロン、そしてロードバイクの世界ではイワイは文字通りサイクルスポーツの牽引車だった事は間違いない。ひと昔前と違って、多くの人にとって自転車は自転車店で買うものではなく、量販店で買うものに変わった。しかも、10000円もしないのだ。

そんな時代に、云ってみればデフレの象徴的ジャンルで、そうではない自転車の価値を頑なに守ってきた。それどころか、一人一人の体型に合わせ、きちんと整備された自転車は乗り手に風を切る魅力を与えてくれる事を常に示してきた。

折からの健康志向ブームも確かにあったかもしれないが、決して安くはないロードレーサーを駆り、専用のヘルメットを被り、お洒落なコスチュームを身にまとったサイクリストがこれほど大勢、市中を駆け抜ける姿を一体誰が想像しただろうか。

100周年を迎え、イワイスポーツサイクルは全面リニュアル。さらに素敵なショップに変貌をとげている。垂涎の的の著名ブランド車がずらりと並ぶ様は壮観だ。見ているだけでもとても楽しい。ここに集った仲間と共に走る魅力を見つけた人もいるだろう。一人で走るのが好きな人もいるだろう。その一人一人を大切にするイワイの姿勢が、多くのファンを惹きつける。

大袈裟ではなく、これは一つの文化の創出に他ならないと思う。使い捨てではない、価値ある文化を担うにふさわしいツールが、そしてそれを理解するスタッフがここには確かに存在する。皆さんもぜひ一度、足を運んでみてください。



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