ちゃんと聴くのは10年ぶりくらいになるかな。明善高校管弦楽部第44回定期演奏会に出かけた。
高校卒業後は東京の大学へ進学、最初の就職先も東京営業所勤務だった娘だが、昨年戻って来て以来、久留米市内に勤めている。東京在住の頃はかなわなかった母校のオケにも乗れるようになったわけだ。
久しぶりに聴く高校生オーケストラだったが、お世辞抜きに「うまいっ!」
明善の定期演奏会は前半が数人のOBサポートはつけるものの、現役生ステージ、後半がOBも加えての合奏なのだが、今回の最初の曲「Zampa Overture *歌劇「ザンパ」序曲 [LJF.Herold]」を聴いたときにすぐにそう思った。
オケ部のうち、管楽器は中学の頃から吹奏楽部を経て入ってくる者が多いが、弦楽器は高校になって初めて楽器に触る者がほとんどだ。定期演奏会は年度末の行事なので、当然3年生は卒業し、在校生のみで構成される。
つまり1年生に至っては、わずか1年弱で定期演奏会のステージに乗るのだ。娘が現役のときにも思ったが、ここの生徒の集中力は並大抵ではない。
オケ部は文科系クラブのようだが、公立校は放課後の時間も7時に完全下校と制限される中、朝練や昼休みまで練習漬けという、体育会系部活顔負けの真剣さで取り組む。そのすべての練習に立ち会い、忙しい校務などの傍ら、顧問として指導に当たる隈丸先生のがんばりも並大抵ではない。
部員によると、自らバイオリンを弾き、身振り手振りをつけて歌い、時にはバレエをも踊るという熱血指導ぶりらしい。初めて楽器を持つ生徒を優しく、厳しく指導し、部員を鼓舞していく先生への生徒の尊敬と信頼は揺るぎない。
娘が帰って来た今、この定演が再びわが家の年中行事になりそうだ。楽しみが増えました(嬉)
■明善高校管弦楽部 [meizen.fku.ed.jp/orchestra]